3-1.心の4層構造

心の4層構造とはどういうことかといえば、肉体人間には他の動物と同じく生存欲求あるいは自己保存欲求という食欲、性欲、睡眠欲といった本能があるからです。これを脳の働きによる人間としての表面意識やあの世から持ち来った深層意識および神の意識である潜在意識とは異なる意識と考えれば、4層構造になるというわけです。

実は私たちはこの世に転生して肉体を持つときに、あの世の体である霊体(4次元以上の半物質)とこの世の体である肉体(3次元物質)とでは波動があまりにも異なるために、両者の間にクッション材として肉体よりは波動が繊細で、霊体よりは波動の粗い幽体をまとうといわれています。これを加味すれば本能はこの幽体に付随していると考えることができますので、図示すれば次のような4層構造で表せることになります。

心を4層構造で理解することのメリットは、自分や家族の幸福化のために心の中を肯定的で愛他的な思念思考で満たそうとしても、ついついエゴイスティックで排他的な思いが出る要因の一つとして、本能があることを知ることができる点にあります。否定的な負の想念の発生原因を知れば知るほど、その分、私たちの心の統御のレベルが向上していきます。

ところで、本能との向き合い方ですが、中道が第一であるといえます。これは動物を観ればよく分かります。見境もなく餌となる生き物を殺しまくっているライオンもいなければ、神の定められた発情の時期を無視して、年中盛りのついているイヌやネコもいません。これは神によってそのように創られているからといえばそれまでですが、基本的には人間と違って100%の思いの自由性と思いによる創造の力が与えられていないからといえます。結果として神の摂理から逸脱しない生き方ができているということです。

この点、何を思うも自由という100%の自由性を有する人間の場合は注意が必要です。極端な禁欲を己に課すこともできれば、手あたり次第、やりたい放題、不倫のし放題といった選択もできます。一般論でいえば、この両方とも人生の幸福化には結びつきません。前者はこの世を魂修行の場として存続させんとしておられる神の意図に反しているからであり(一種の否定)、後者は、すべての人間の幸福な人生を願っておられる神の御心に反しており、他者を傷つけることになるからです。特に後者の場合には、波長同通の法則により、あの世の不成仏霊や悪霊等も呼び込み、自分を中心とした色情地獄が現れます。自分ではそれが幸福だと思っていたとしても、人生の途中で性に執着することの誤りに気付き軌道修正できなければ「後生恐るべし」の言葉があるとおり、あの世でその清算、すなわち色情地獄界での反省を余儀なくさせられることになります。

3-2「あの世の心は2層構造」へつづく

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